旅行

【世界一周旅行記・トルコ】ぼったくられた。イスタンブール編

ブルーモスクの入り口。

ここでは、体の線が分かるようなピッタリした服ではない限り注意を受けることは無さそう。

一応カーディガンを持っていったが、半袖で入っている女性もいた。

入り口で係員がチェックしているため、不安だったらその人に聞いてみるのもいいだろう。肌を十分に隠していない女性に対して入場拒否をしている訳ではないので、肌を隠すためのスカーフの貸し出しも入り口近くで行われている。

モスクによっては有料の場合もあるため、確認が必要。

有名なモスクだとこのような対応をしてもらえるが、そうでないところももちろんある。
女性は、ロングスカート(ズボン)、肩と胸元が隠れる服、カーディガン、スカーフがあれば大抵のモスクには入ることができるだろう。

さらに、モスクに入るには礼拝時間外でないと入れないところがたくさんある。必ず事前確認を行おう。

ブルーモスク正面。
迫力がすごすぎてなかなか画面に収まらない。

モスクの外観は、ドーム型の本殿と、「ミナレット」と呼ばれる数本の柱が特徴的。

このミナレットは、イスラム教の礼拝時刻(アザーン)を人々に知らせるために造られたそうだ。

天井がドーム型で、ものすごく高い。

修復工事中だったため、全貌を見ることができなかったが、それでもすごい迫力。

装飾が非常に細かく、美しい。
修復工事が終わったらまた訪れたい。
天井を見上げていた顔を正面に向けると、ミフラーブが見える。
室内後方には、女性専用の祈祷室が設けられている。
女性専用の祈祷室は、この扉の向こう側。
ブルーモスクの神聖で独特な雰囲気を味わった後、少し散策。
天気は快晴。カラッとした気候がちょうど良い。

ブルーモスク付近を散策し、そろそろ次の目的地であるアヤソフィア博物館へ向かう。

すると道中、トルコ人の青年に日本語で「何か探していますか?」と話しかけられた。
日本人観光客だと見た目で判断されたのだろう。

相手の話に合わせているとまた絨毯を売られると恐れたため、かなり冷たくあしらう。

それでもしつこく付いてくる。仕方なく生返事をしていると、会話の節々に「絨毯を見に来てくれ」としつこく言われる。

絨毯売りの売り方が狡い。

話題を変えるため、よく分からなかった博物館の割引設定の話を聞いたりして何となく突き放そうとしたが、どうしても絨毯を売りたいようだ。

思い切って、絨毯は買わないしそんな目的ならもうこれ以上話しかけないでくれ、私にも時間がある、という旨を厳しめに言うと、何と彼はこうかえしてきた。

「私はあなたに親切にしたのに、何であなたは私に親切にしてくれないんだ。」

一瞬耳を疑った。

この人は、何なんだ。親切の押し売りもいいところだ。

見返りを求める親切など、優しさなんてものはその中に存在しない。ただの押し付けにもほどがある。

怒鳴り散らしたい思いを抑えて黙り込むと、それにさらにつけこんでくる。10分でいいから日本語を教えてくれ。勉強したい。チャイもある。

すぐ近くにその店があったため、もうそこに寄らないとこの人はいつまででも付いてくると思い、10分だけ日本語を教えるためであって、絨毯は見ないことを伝え、入店することに。

ここにも日本語が堪能なおじさんが現れた。すると、絨毯は見ないと言っているにも関わらず、無視してひたすら絨毯の説明をしてきて、ドタバタと床に広げてきた。

絨毯の柄一つ取っても、伝統的な意味があるらしく、絨毯ごとに「家族円満」や「健康祈願」などの願いが込められている。

チャイも運ばれてきたが、全く興味がない。

結局、永遠と絨毯の話をされる。

自分で入店時にタイマーをセットしていたため、そのアラームが鳴ったと同時に、「あの青年と、10分だけ日本語の練習をするという約束でした。もう時間だし日本語の勉強はしないそうなので帰ります。」と言うと顔をしかめてくる。

嫌な顔をしたいのはこっちの方だ。なだめられそうになったが、無理矢理押し切って絨毯屋を飛び出した。

いわゆる「観光客」っぽい格好は避けていたはずだが、やはり現地の格好と比べるとどう頑張っても私の見た目は「日本人女性観光客」から脱却できないのだと思い知った。

もちろん、客引き全員がこんなにねちっこい人たちな訳ではないことは分かっている。現に、私が欲しい物を探してくれたり、好みの物が無かったら素直に「ここには無いよ」としつこく勧めて来なかったり、すごく親切にしてくれた店員さんもいた。

だが、あちら側から「金を落とす観光客」としか見られず、表の顔は優しい店員だが、肚の中では「しめしめ」と思っている人に出会うと悲しくなる。

本当の意味で現地に馴染むというのは、難しいことなのかと思ってしまう。

逆の立場になって考えてみる。日本に遊びにくる海外からの観光客は、その人がいかに現地に馴染みたいと思っていても、日本に住んでいる日本人からしたら、「観光客」でしかなく、そのくくりにまとめられてしまう。

外国人だけでなく、日本人同士でも、「観光目的」で訪れた土地の住人からしたら、やはり「遠くから訪れてきた日本人観光客」としてしか見なされないだろう。

そりゃあ、そのコミュニティ外からやってきたよそ者に、「今からここはあなたのホームです。」というのもおかしな話だ。

よそ者はよそ者なりに、長く培ってきたその土地の文化や伝統を理解しようとする姿勢、その人々を尊敬する心を持ってしても、そのコミュニティ内に入り込むのは難しいことかもしれない。

でも、私はよそ者であろうと、その土地のことをたくさん知りたいし、理解しあいたいと思っている。図々しい話かもしれないが、私はそうやって旅をしていきたいと思っている。

さっさとここを去る。
職人さんによる素敵な絨毯がたくさんあるが故に、なんだか悲しくなる。

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Airi Tabei

田部井 愛理(たべい あいり) 1994年生まれ。 世界一周、ロードトリップ(アメリカ西海岸往復、アメリカ横断、アメリカ国立公園巡り)達成。 日本の大学を休学し、シアトルへ留学。 アメリカ生活が楽しくなり、日本の大学を中退してシアトルのHighline College (短大)でHospitality and Tourism Managementを専攻。卒業後はUniversity of Washington Tacoma(ワシントン大学)に編入しArts, Media and Cultureを専攻、卒業。 ニューヨークで、週間情報紙「ニューヨークBiz!」で1年間OPTとして働いた後、日本に帰国。

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