やばい…飛行機を乗り過ごした…。
朝の9時にホステルを出ている予定が、起きたのは11時…。
急いでチェックアウトし、タクシー乗り場でタクシーに飛び乗る。
運転手に行き先を伝えると、空港で私を降ろす場所を知るためにチケットを見せてくれと言われ、提示すると一言、「間に合わない。」
そうでしょうよ…。
「チケットを変更した方がいい。」と翻訳機を通して伝えてくれたが、インターネットがない。致命的すぎる。
すると、運転手が自分のスマートフォンを取り出して、テザリングをしてくれた。
その親切のおかげで移動中に次の便にチケット変更をすることができたが、それでも時間はギリギリ。
変更後の新しいチケットを運転手に見せると、大きく頷いて他の車の間をすり抜けるように空港まで私を運んでくれた。
降りる時、何度も「シェイシェイ」と伝えて搭乗口へ急ぐ。
午後1時30分のフライトに滑り込むことに成功。上海ほど空港は混んでいなく、スムーズに飛行機までたどり着けた。
AIR CHINAの機内映像で、中国の伝統的な焼き菓子を作ってるおばあちゃんや、中華の麺を作ってるお姉さんなどをピックアップした映像が流れてた。すごくいい。私は映像を撮る技術はないが、文化や伝統を守る活動にとても興味があるため、ついつい見入ってしまっていた。こういうことをインタビュー形式などで近い将来やりたいなと考えつつ眠る。
飛行機が着地する前からベルトを外す音がそこらかしこから聞こえる。早すぎない…?
今のところロストバゲッジなどにあうことなく、毎回すぐに荷物が出てくる。ありがたい。
夕方あたりには北京に到着したはいいが困った。
北京首都国際空港では、案の定Wi-Fiが繋がらない。中国の携帯番号を持っていないからだ。
これでは街の中心地は疎か、ホステルまでの行き方が全くわからない。
昨晩、奇跡的にホステルの場所は地図にマークしていたためとりあえずインフォメーション・センターのようなところへ出向く。地図を見せて指を差し「ここに行きたい」ことを渾身のジェスチャーで伝える。
ホステルまでの行き方はいくつかあるらしい。地下鉄、高速バス、タクシーなどなど。
その中で一番安そうな高速バスを選んだ。チケット売り場で再びホステルの地図を見せ、告げられた番号が振られているバス停へ。
高速バスに乗り込み、運転手にも地図を見せて、何回も降りるバス停を尋ねて確認する。
どこに降ろされるのか、皆目見当がつかない。
私の不安はよそに、バスはどんどん街中をめがけて進んでいく。
さて、降りたはいいもののここはどこだろう…。
ビル街の中の大通りに降ろされてしまった。周りを見渡しても特に観光地のようなものは無さそう。
よくよく地図を見ると、ここからは徒歩では行けない距離にホステルがあることに気づいた。
地下鉄に乗らなければならないらしい。
急いで一番近くにあった地下鉄の駅へ降りる。
だが、地下鉄の改札までなかなか辿り着かない。クーラーが効いていないため、汗だく。歩けど歩けど辿り着かない。
やっとの思いで改札に着き片道チケットを買う。地下鉄は西安や上海と同様、すぐに次の列車は来るし清潔。
だが車内は冷房の勢いが弱く、非常に暑い。
ホステルに一番近そうな駅で降りるも、狭い路地が入り組んでいる団地の中に迷い込んでしまった。
荷物と日差しが私の背中にのしかかってくる。
チェックインの時間が終わるまであと20分。時間がない。これをオーバーしてしまうと、自然にキャンセルされてしまい、今日泊まる宿が無くなる。インターネット環境がないため、ホステルに連絡すらできない。考えただけでも恐ろしい。
焦り始めたタイミングで、丁度よく郵便配達のおじさんが手紙配達をしているところに遭遇する。
住所を見せたら絶対にわかってくれる人ナンバーワン、いわばこの団地のスペシャリストだ。
尋ねたら、やはり一瞬で理解し、指を差して説明してくれた。
詳しい場所まで聞き取れなかったが、だいたいどの辺りにあるかは把握できたためそこに向かう。すると再びこの郵便配達のおじさんが通りかかり、まだ迷っている私を見かけると、ホステルの目の前までブーンと走って行って指を差してくれた。
予約を確定する前に、必ずホステルの注意事項を読むようにしているのだが、ここのホステルの注意書きに、「住宅地の中にあるため、外を出歩く際は静かにお願いします。」といったようなことが書かれていた。
なるほど、これはまさに住宅地のど真ん中にある。
まるで中国の住宅に住んでいるような感覚だ。
少し遅れてしまったにもかかわらず、スタッフに暖かく迎えてくれた。
内装はとてもおしゃれ。綺麗。スタッフの英語が堪能。これには驚いた。
快適すぎて、もう少し長く北京に滞在するべきだったかなと後悔。
チェックインをして荷ほどきをしているうちに日が暮れてしまったため、本日はゆっくりすることに決める。
北京観光は明日の一日で全て終わらせる予定を組み、ひと段落ついたところで夕飯を食べに屋台へ向かう。
Page: 1 2